風邪をひいて、病院に行ったときの話。
受付の前にある待合いの椅子に座って順番を待っていた。
時間は11時過ぎ。
とあるガテン系イケメン外国人の方が、“外国人受付”と書いてある窓口に行った。
受付のお姉さんは、そのイケメンさんの顔を見るやいなや、どこかへ内線で電話してから
イケメンさんに大きな声で
「に・ほ・ん・ご・大・丈・夫・ですかあ???」
と聞いた。
イケメンさんは、“おいおい、この僕に何聞いちゃってるんだい!ぺらぺらさ!!”といわんばかりのジェスチャーで大きく頷き
「OK!!!」と答えた。
お姉さんは、電話の相手(おそらく先生)に「大丈夫だそうです!ふんふん、はいはい、でわ!」と言って受話器を置いた。
そして、イケメンさんに向かってこう言った。
「受付は、11時までなんです。だから、受けられる検査と受けられない検査があるんですが、大丈夫ですか?」と聞いた。
イケメンさん「???????????????????」
頭の上に?マークが20個くらい並んでいるのが見えた。そして“OH NO〜”的なジェスチャ〜をした。
正直、全く意味が分かっていない様子だった。
ってか、
「日本語、ぜんぜんOK〜じゃね〜じゃん!!!」と、きっと待合いに座っていた患者全員が心の中でつっこんだ。
だが、お姉さんは必死だ。こりゃまいったぞ〜ってな様子で、立ち上がって「ん、んん〜えっと・・・」
こういう時、簡単な単語も出てこないんだよな〜、私もよく外国人の方に道を聞かれるから気持ち分かりますよ。とか思っていたら、お姉さんがしゃべり始めた。
お姉さん
「んん、だからね、え、え デキルケンサ デキナイケンサ アル!」
英単語が一個も入っていない上に、なんかもう中国人みたくなっていて埒があかない様子(笑)。
イケメンさん「???????????????????」
お姉さんたまらず焦りながら「あ、ちょっとマッテクダサイね。」と言って奥の事務部屋へ引っ込んだ。
っていうかさ、外国人窓口が有るような病院ですよ!英語がしゃべれる人の一人や二人いるはずだよね???
そっか、お姉さんは、たまたま出来なかったんだ。英語が出来る人を呼びに行ったのね。
すると、さっきのお姉さんが焦ったまま、戻ってきた。
・・・いないんだ、英語しゃべれる人。
お姉さんは、深呼吸をして、身振り手振りで
「オッケ〜なケンサ!わかる? デ・キ・ナ・イ・ケンサ!」
“デキル”がオッケ〜に変わっただけだった。
果たしてお姉さんは何をしに奥へ行ったのか・・・(笑)
この埒のあかないやりとりに終わりがあるのか。
すると、ずっと?マークが点灯していたイケメンさんが重い口を開いた。
イケメンさん「キョウ シカ ダメナンデス・・・」
凶暴なシカ、フェルナンデス???
「あ、そっか〜!!じゃあ、もういいんじゃないの!!デキナイケンサあってもさ、イケメンさんもキョウ シカ ダメ言ってるわけやし、やっちゃおうよ、ねね???」
そう、お姉さんに向かって、待合いにいた患者全員が立ち上がって雛壇芸人のように迫る空気が流れたのであった(笑)。